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4  いろいろ

4.1  チベット事情

4.1.1  1年前の状態

ここ何年かASgの日本人は羊八井へ行けていない.その辺の事情は 雑記1では2017年5月ころのチベット事情 で書いた.
学術目的でのチベットへの入境はできない.観光目的なら,日本で申請してくると 割合簡単に入境できるが,監視員が付き,現地での自由な行動は 全くできない.5月には科学院院長 白春礼,チベット高原研究所所長 姚檀棟そ して政府筋の高官 の3者の登場するTVで中欧日のチベット高原での科学研究進展についての合意 がなされた,という.

4.1.2  変化の兆し

中欧日の話はASgにも良い影響があるのではと期待を持たせた. 実際今回来て,Huangさんの話を聞くと,学術目的での 入境申請が認められようになったそうである. 実際にはまだ申請した人はいないので,実情がどのような ものかは分からないが,現在の中国習近平政権下では おそらくなんらかの監視態勢は敷かれるのではと思われるが...

4.2  中津川君にバッタリ

アパートに帰ると,建物の入り口で中から出て来た中津川君 にばったり会った.前編でも書いた,ポスドクで来ている 彼である.同じ建物の,3階上の502号室にいるそうである. 202とは同じ作りだろうが,ポスドクの場合,2つある 寝室を2名で使い,台所,風呂トイレ,リビングを共有 するというスタイルらしい.前にすでに聞いていたが 彼もものすごいホコリに驚き,風呂も台所も使う気になれずに いたそうである.

4.3  譚さん夫妻にバイキングに連れて行ってもらう

譚さんとは高能研の中を歩いているときに今回も何回か 遭遇した.そこで4月27日に奥さんの郭小娟さんともども 昼食を食べに行くことに.今回は外 のレストランに招待してくれるとこのことで,郭さん運転の車で出かけた. 高能研から南東方向のショッピング・モール内のバイキング レストランらしい.後で調べてわかったことであるが,玉泉路 から941快か941のバスで直通いけるので,車がなくても気軽に出かける ことができるスポットだ.

備忘録がわりに地図を添付しておこう. 941と941快では到着地点が東西に別れているので注意が必要.

バイキング であるが,なかなか品数は豊富で,十分満足できるもので ある,寿司,刺身もメニューに入っていた. Brasilian BBQとして串焼きをテーブルまで来て切り取る のが売りの1つでもあるようだ.
当日のスライドショー(写真最下部に青帯が見えない=>再クリック).
当日の動画

4.3.1  玉泉路近くの大市場


帰りにランチョン・マットの話などしていたら,もしかしたら売っているかも というので,玉泉路近くの庶民風マーケットを教えてくれたので,そこで 車から降ろしてもらって,探検してみた.これも高能研から歩いても 来られる近さの市場なので,備忘録として 記録しておくことにした.
これが地図である
バスは941あるいは452が市場南側の北太平路西に止まるので,これで来て 北へ抜け,永定路口西でバスに乗るか,歩いて帰るのがいいだろう. 今回は南側で降ろしてもらって,北へ抜け,歩いて帰った.
いくつかの区画に分かれて,扱う品物が異なる.全長は300m前後はあるだろう. 細長い市場である.道路に面して開かれている部分は夜店風であるが, 屋内部分は結構綺麗である.ランチョン・マットを売っている店は あったが,中華風のものはなかった. 市場の動画

4.4  殷くん: ANITAデータ

着いてから三日目くらに彼からもメールが来た.さっそく 翌日に昼飯を招待所の食堂で共にする.聞いてみると 彼の宿舎はやはり我々のと同じところで,中津川くんの 下の階の402号だそうだ.こちらの部屋で使っている PCで彼のWifiのルータの名前らしいのが見えた. 彼の名前の「文のWifi..」と日本語の名前が着いていたので 間違えないだろう.実に不思議な縁である.

5月の帰る日が近づいた頃に,宇宙線のことで聞きたい というメールが来た. ANITAのグループがヘンテコなデータを出しているという. Askaryan effect という昔聞いたことがあような効果を利用した 電波観測で,UHECRなどに絡むニュートリのなどの事象を 調べているいる,アメリカの気球実験グループである(ANITAというので 最初はロシアの実験かと思ったが,NASA支援の南極長時間気球実験).

EeV 以上での事象なので,地球内部を通って上向きに 大きなシャワーを起こす現象としてはντの衝突で発生した タウの崩壊などが起こす空気シャワーが考えられるが, ντのEeVでの衝突断面積やIceCubeのデータを 考慮すると, 考えにくい.しかし,複数事例が観測されているとか.

4.4.1  データのBGは?

電波観測でどの程度のことがわかるのかは皆目見当がつかない. 背景の可能性としては, ときどき話に聞く,大気を突き抜け宇宙空間にまで達する上向き 雷放電,があるというのを思い出した.当然これらのことは 検討済みと思うが,彼らの論文には触れられてない.このあたり が気になるとコメントしておいた. 上向き雷放電の絵はネットに散見されるが,彼には 宇宙空間に突き抜ける雷放電を例として知らせておいた.

4.4.2  ANITAとIceCubeと殷理論

彼は自分の理論だとGZK ニューはサプレスされて来ないが GZK ニューの代わりに DM が飛んでくるので,説明 可能かもしれないとのことであった.しかし,雷の問題が あるなら,もう少し慎重に考えてみようとの返事があった.

彼の理論は標準理論を超えるものであるが,ニュートリノ振動 自体がすでに標準理論を超えるものだから,耳を傾けるに値する. そこで5月後半に名古屋で行われるISVHECRIには招待して 講演をしてもらうことになっていた.ANITAの話は その後に分かったことである. 彼はそれ絡みの話は 上記の件もあるので,講演では 直接内容的な言及をしなかったが,質問する人がいて 彼はbackupとして準備しておいたスライドを うまい具合に活用することができた. IceCubeの今後のデータとも絡んで,彼の理論の 面白さが増してくるかもしれない.

4.5  花鳥魚虫をうろつく

4月29日(日曜日)高能研裏手にある公園の一角 にある例の「花鳥風月」ならぬ「花鳥魚虫」に 出かけて見た.まあ,お茶を買ったり,女房のハンコ を彫ってもらうなどの目的はあったが,道路を 挟んだ反対側の工芸品店をのぞいてみるのも 目的だった.そのとなりの夜店風の花鳥魚虫は 前回行き,今回も覗くつもりだったが, 潰れたのか,工事中で,菓子類のお土産で有名な稲香村が新しく できるという看板が立っていた.

4.5.1  ピンからキリまで

最初の「花鳥魚虫」ではお茶を値切るのに 女房はいろいろ楽しんでいたようである. 結局プーアル茶と未知のお茶をそれぞれ 150元づつ買うことにした.150元といえば 空港から高能研までの1時間のタクシー代 だから,相当な額である.しかし,周辺の お茶屋をのぞいてみると,ちょっとした プーアル茶はみな1000元以上という 恐ろしい値段が普通のようである.30年もの 以上だと一挙に値が上がるらしい.

値切りはなんとか成功し,2つで300元のところを 275元にしてもらった.別の店では,もっと 安いプーアル茶を買おうとして,値切ったが どうしてもダメというので辞めた. 必ずしもどの店でも値切に応じてくれるとは限らない ようだ.

4.5.2  ハンコ彫りも高いぞ

次にハンコを彫ってもらう.女房の書道用である. 見たところ店には彫る機械はなさそうで,注文後 どこかに持っていくのかと思ったが,すべて その場で手彫りするらしい.1文字100元という これまた恐ろしい値段である.これも女房が ごちゃごちゃやって,ハンコの材料代は無し, 2文字で150元ということになった.1時間ほど かかるというので,向かいの工芸品店を覗きに行く. ここは前回、外から見た限りでは新しい大きな 店が2店舗ならんでいて,期待が持てたところだったが, 工事中でほとんど中は見るべきものがなかった.

4.6  結束バンドの留め具

 帰国に当たって,色々かさばるものを ギューっと縛って持ちやすくするのに,幅1cm程度の 結束バンド(大きめのダンボールなどを縛ってあるものに見かける) を使おうと思っていた.バンド自体はASgの研究室にも使い古しの ものがたくさん転がっていたので,買うまでもない.

問題は 結ぶのをどうするか.硬いプラスチック製なの手結びという わけにはいかない.ここ中国で業者から送られてくる荷物の 場合は,テープ同士が堅く接着されているようである.この方式には 専用の道具が必要である.日本では道具なしで,プラスチックの小さな 留め具に絡ませて引っ張ると簡単にしばれる物があった.  これは 小さく軽いので,10個やそこらなら 荷物にもならず日本から持ってくるのは たやすいことだったが,まあ中国でも手に入れられるだろうと 高を括っていた.

ところが,そらしい所をいろいろ見て回ったが,どこにも売っていない. 同じものでなくても,それらしい物もまったく見当たらない. Chen君あたりに聞いてみようと思ったが,どのように説明したものか,.. 口では難しそう.

4.6.1  どのように説明するか

絵を見せるのが一番早いと思い,日本のwebサイトを漁ってみた. 「結束バンド固定具」とか 「結束バンドを縛るには」,「結束バンド留め具」とか... いろいろなキーで検査したが, なぜか,一番ポピュラーで簡単で安いと思われる,こちらで想定している ものが,一向に出てこないのだ.他に出てくるものも,こちらでは 売っていない.

仕方がないので,図の様なのを自分で描いて説明したのである. 結局分かったのは,このような簡単な留め具類は中国では 売っていない,ASg実験でも羊八井では使っているが,接着 式の道具で,個人で購入して使う様なものではない,とのことであった.

その後,日本に帰ってから再度検索した. 「結束バンド留め具」で検索したら,一発で,それらしい絵が出て, クリックすると,まさにお目当のもの が出てきた. 更に進むと 今回の件には最適な サイトにも出くわした. PPバンド用ストッパーとか言うらしい. 1袋 50個169円とか,1袋1000個1690円とか.

中国で散々検索したときにどうして出てこなかったのか,全く理解できない 不思議なできごとである.

4.7  安藤さん福田さん

女房が高能研の会話教室に出ていることは 以前の雑記の記事で書いた. 小生はとてもついていけるレベルではないので, チョット覗いて写真をとっておさらばしていた.

そうした教室があることを 知らされたのがそもそも前回帰国する1月前くらいだったから, 女房も実質たいしたことはできてない. そこで今回もできらた続けて出て見たいと言って おいたが,幸い出席して良いということになった.

今回の教室には,中津川君以外に,2人の日本人が 参加していると言う.一人は安藤さんという. この名前は,前回の教室でも聞いていて,教室に参加予定 だが,その時は韓国に行っているということであった.

4.7.1  会食

そこで初日は一応顔を出して見た.その時は安藤さん だけが来ていたと思うが,福田さんも含めてそれでは 来週あたり昼飯でも一緒に,ということになった.

お二人とも高ネルギー部門へ来ているといのことである. ただ,安藤さんは,シンクロトロン関係の専門で,物質の 構造などを探る研究に当たっているとか,名古屋大学の エマルション施設などにも見て来たことがあるとか. 現在もう定年のお年と思われるが,理科大にいて,KEK などにもよく行くそうである.

福田さんは KEK で,電子加速器の専門家. TAの 柴田,池田君あたりの師匠のようで,ユタの ライナック設置にも数回出向いたそうである.ここ 高能研ではパキスタンの2名の女学生の面倒を 任せられ,しばらくは縁がきれそうもないとの ことであった.

そう言われて,思い出したのは,前回の滞在時に 高能研の通りをこれぞ日本人に間違いない と思える英語で活発にしゃべりながら 2名のイスラム系女性を引き連れ歩いている 人を見かけたことだ.イスラム系というのは 服装からであるが,そのような女性を引き連れているため,日本人では ないのだろうな,と思ったのであるが, 記憶には残っていた.

写真は右が安藤さん,中央が福田さん.

お二人とも,中国語会話は堪能で,ここの会話教室に 通う必要などない感じであった.特に福田さんは どんな場面でも中国語だけでペラペラとやりとりできる レベルのようで,プロのレベルではと思うほどで ある.

4.7.2  安藤さんのアパートへ

こうしてお二人と知り合う機会を得たのであるが, 安藤さんから一度自分のアパートへお茶でも 飲みに来ないかとお誘いを受けた. が,その都合をつけるのは結構大変だった. こちらは帰国を控え,ZhangさんのD論審査で こちらが審査を受けているような塩梅で ヒーヒー.安藤さんは北京の日本人会の 人が企画している,万里の長城走破の会があり, 何回かに分けて,通常の観光コースとは異なる 道を走るので,最初一番いいと思っていた 5月はじめ頃の土曜がダメになってしまった.

ま,そんななか,5月1日に伺うことができた. 中国はメーデで休みである.このあたり中国全土は 土曜日は代替え出勤にして,それ以外の日を休みに して3連休にしたようである.

4.7.3  大マンション

安藤さんのお宅は 玉泉路を高能研北口(航天中心医院)からさらに北にバスで2駅ほど行った黄家坟の 道路側西に建つ, 玉泉商业中心という一見巨大なショッピングセンター のようなところである.最初まさかそこがアパートとは思わず その北側(地図では何もない)に何か新しく建てられたビル ではないかと思っていた.写真に見るように確かに1,2(あるいは3)階は ショッピング区域らしいが,その上はアパートの部屋のようである. バスで2駅だがら,歩きで通うと健康上は非常に良い距離と いうべきか.

アパートの部屋はビルの北よりの入り口から入り,11階の東側 である.
眺望はすばらしく, 普段あまり見かけないテレビ塔 が正面に見える. 日の出の景色は絶品だそうだ.

4.7.4  アパート代は?

このアパートは高能研内部のものとは違って 通常の商業アパートだから,我々が住んでいる所と比べれば雲泥の 差の綺麗さだ.北京中心部のアパートの借料は今や東京より高いという. この辺りは多少は中心部よりは安いだろう.我々のアパートが3LDKで 日本円換算10万円弱.安藤さんのところは面積的にはその半分だが, やはり綺麗な分高く,借料はこちらのとほぼ同じようである.

4.7.5  商業アパートを借りるときには注意を

このアパートを借りるに当たって,安藤さんは結構大変な目にあったらしい. 商用アパートだから当然仲介業者に頼む必要がある.そのあたり,安藤さん といえども中国語駆使して,自分でやるのは無理なので,高能研の 人に頼んだらしい,が,業者が悪徳業者だったらしく,手付金あたりを 騙しとられそうになったり,外国人には貸せないアパートだったり,と 大変.居住届けを出すと,警察が実際に視察にくるとか,で 綱渡りで,現在のところに入ることになったそうである.

そのアパートからの眺望と,内部の様子をスライドショーで (写真最下部に青帯が見えない=>再クリック).
安藤, 福田のお二人ともここ北京では一人暮らしで,福田さんは 高能研内のアパート住まい.ASg棟と道路を挟んだ 反対側にあることがわかった. したがって,かなり汚い 環境も承知のことだろう.

4.8  巨大モール探検

北京雑記3の最後のほうで述べた,有機野菜を買いに出かけた途中 远大路(遠大路YuanDaLu)沿にあった 超巨大モールがいったいどんなところかと,気になっていたので, 5月5日の土曜日に出かけてみた. 場所は以前示したように高能研の北北東方向, バスで30分くらいのところである.

内部に入って見るといたるところ綺麗で,地下には子供専用の遊び場(有料) があちこちにある.中には日本物を売っている店もあったが,譚さん夫妻に 案内してもらったバイキングのあったモールのように多くはないようである.

超高級なものも置いてあるようで,中国の骨董品の類には1000万円を 優に超えるようなものもあった.

中は広大で,捻挫の身には全て見回るのは大変で, なぜか最初のほうのガキンチョの遊び場ばかり動画にしてしまった.

内部の様子の動画+スライドショー(スタートまでかなり時間かかります)

4.9  高能研新ビルとASg研

前回の滞在中に新しい研究棟が建設中で,早ければ年内,遅くとも 年明けには新ビルにASg関係も引越しをすると聞いていた. そこで今回はもう4月なので,引越しは終わっているかと 思ったが,聞いて見ると,のびのびになっていて, 引越しを済ませた研究室はまだほとんどない,現在 は高能研内部の道路はあちこち補修中で,とても引越しは できる状態ではない,とのことであった.

写真は左がASg棟(正面)への入り口付近. 右はASg棟前から,高能研一のマンションに 至る道路.

4.9.1  ZhangさんのD論審査の後新ビルへ

ZhangさんのD論の審査会は5月7日に行われた.無事審査は行われ, そのあと,Zhangさんと審査関係者で昼職を招待所の食堂で した.

そのあと,ASg研の皆さんと新ビルの内部を見学.場所は招待所の すぐ北側である. ASg関係は 2階に移るとのことだ. LHASSO関係も隣近所に移ってくるらしい.
見学の時のスライドショー(写真最下部に青帯が見えない=>再クリック).


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