北京は大都会だから,東京と同じく,自然の緑は少ないのではと
思いがちであるが,ここ高能研周りは,緑に溢れている.
郊外という意味では,東京で言えば山手線のちょっと外側に
当たる程度の位置にあると言えると思うが,高能研周りに
限らず,公園や緑は東京をはるかに凌いでいるだろう.
池袋から30分の我が家のあたりよりも,多い.最近の
我が家周りの鳥の声とこちらの鳥の声を比較しても,
こちらの方が多彩である.我が家周りでは
昔聞こえていた鳥の声も最近は聞かなくなったものが
多い.一番の残念は,声ではないが,あの
姿た形ち(尾の長さ,目周り)に特徴のあるサンコウチョウ
(三光鳥)がいなくなってしまったことである.最初
目にした時は,こんな鳥が我が家の近くもいるとは
とびっくりした(
サンコウチョウ見たことないならここ)
因みに鳴き声も聞いてみたいなら.後述する「さえずりナビ」
のをどうぞ.
なかなか美声.
ただ,セミの声だけは,我が家周りの方が賑やかな 気がする.7月初めのことだから,断定はできないが... アブラゼミらしきものの鳴き声もかなり違い, あまり長くは鳴いていない.これも アブラゼミとはまったく別物かもしれない. クマゼミは関西ではごく普通だが,東京では 年に1回とか耳にする程度だから,東京と 同じアブラゼミがいると思うほうがおかしいのかも知れない. ミンミンゼミは7月の終わりに近づきかなり聞くようになったが 日本よりは少なそうである.鳴き声はまったく変わりは ない感じだ. クマゼミ,ヒグラシ, ツクツクボウシ はまったく聞かないが,8月に入らないと鳴かないのかも.
前編では,耳慣れない不思議な鳥(四声杜鹃)の声から発してYouTubeの ご法度問題に行きあたったが,その後もさらなる知らない鳥やセミの 声を耳にしたり,姿を目ににすることになった.
知らない鳥や虫の声を聞いて,その正体を突き止めるのは, 四声杜鹃の場合もそうだったが,なかなか難しい. こんな声の鳥だったといっても,録音があればともかく, 言葉で他人に伝えるのは至難の技である.古人は いろいろ工夫し,覚えやすい表現を編み出している. 「一筆啓上仕り候」,「東京特許許可局」など は傑作であろう.耳をすませばそう聞こえなくもない.
自分の聞いた声の正体を知りたく,web検索などしても
なかなか正体は突き止められない.日本の野鳥に関しては
場所,時期,大きさ,鳴き声の特徴,などから絞り込み
最後に鳴き声を聞いて,調べられるサイトがある.
NPO法人バードリサーチ
(電機通信大学,笠井研)が運営していて,
専用のアプリ「さえずりナビ」というのも出している.
これを作るにはやはり相当な手間暇がかかっているだろうが, 鳴き声や,姿形の記憶や写真があっても,一筋縄では いかない.姿形といえば,ASg棟の前の道路上で 2,3羽の鳩くらいの大きさの鳥がたむろしているのを見た. このあたりによくいるオナガ ではない (日本のとは鳴き声姿とも多少違うようだが).鳩でもない. その中の一羽の頭には立派な冠があるではないか(茶系の色をしていた). これは素晴らしい,と思ったが,iPad取り出し写真を 撮る間も無く,飛び去ってしまった.残念.それ以来いつでもiPadを 抱えて歩き,写真を撮る準備して歩いているが,御目に掛かる 機会に恵まれていない.
鳴き声や姿を文字で表し,検索するというのは今の時代に 相応しいとは思えない.AI全盛の時代を迎えている. 声の録音や姿の写真から検索するAIが待たれる. 日本野鳥の会(というか,電気通信大の先生)にお願い しないといけないのかも.e/p分離のAIより難しいかも. 工系のM論あるいはD論にもなりそうな題材である.
我々が虫や鳥の声に関心をよせ,和歌や俳句や詩に読み込んだり,
それを読んで,いいなーと思たり,...これはそう不思議な
ことではないと思っていたら,これは(特に虫の声)は西洋人には
ただの雑音で(というか日本人と中国人がかなり特殊なのだそうだ),
それは左脳で聞くか右脳で聞くかの違い
によっている,とかの話は時折耳にする.この辺りにウンチクを
傾けたページがあったので紹介しておこう.
虫を聞く文化
(公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会というweb pageの一部).
人間の発声と表記は
そうとう複雑なものでもできると思っていたが,単純な
鳥や虫の声ですらそれが至難の技であるとは意外であった.
以下では,鳴き声を適当に表してある.実際とは
異なることは分かっていても,あえてそうしている
面もある.音痴なので,他の人が聞いたらトンデモ
表現かもしれないが.
以下の鳴き声らしきものを聞いて正体がわかるであろうか.
どれがトリ,人工音, セミでしょう? あるいは全部セミとか鳥とか.
知了を中国語でなんと発音するか,などなどを知れば, 蝉や中国語の発音について ウンチクを傾けることができるようなる. 知はChiではなくZhiと発音するそうだ. カナで書けばジーだろう.無理やりのズィーの方が 実際に近いか? 了は先刻承知のダオラ打了(到着)の 了だから,知了はジーラかというと,そうではない. 了は補助動詞的に使うときはラ(le)だが,それ自体で 意味を持たせる場合は,liaoだとかいう解説を 見たが,どうもそう単純ではないようだ.深入りは やめておこう.
ともかく,知了はジーリャオ.これを繰り返して
ジーリャオ...ジーリャオ...ジーリャオ...とでも
発音すれば,上記の1)の音に聞こえるではないか.
北京ではこのセミが圧倒的に多い.
中国人には1)のセミの鳴き声がこう聞こえるらしい,
そこでセミのことを蝉とも書くが,知了と書いたり
言ったりする方が普通らしいのである.したがって,
このジーリャオゼミを他のアブラゼミなどと区別
して呼ぶ時の固有の名前はまだ分からない.
日本でどのように呼んでいるのかはなおさら分からない
もし,1)の音が
ジーリャオ...ジーリャオ...ジーリャオ...とでも
聞こえた人がいれば,中国語に堪能になれる
お墨付き得たも同然であろう.
どんな姿のセミかと,何度も,何度も 目視しようと試みたが 2,3m先でギリリリーチョンと声を張り上げているのに まったく姿を捉えることができない.日本のセミは 鳴き終わると,別の場所に飛び立つことが多く, 曲がりなりにも,その姿を目にできることが多いが, それもない.話を聞いてみると,羽は透明で大きさは アブラゼミ程度.木の下に落ちている死骸を 見つける方が早い,とか.しかし,その死骸も 目にできず,7月末に帰国することになってしまった. 目視するのが難しい原因の1つは,ギギーという音と チョンに相当する音が,別のセミのような音に聞こえ, 不思議なことに別方向から聞こえてくるような錯覚 を覚え,どの方向で鳴いているのかがなかなか 特定できないことにあるのかもしれない.
2)は鳥の鳴き声である.カッコー族の
四声杜鹃は夏が近づくとだんだん少なくなり
どこかに移住してしまったのかと思って
いた.それとともに,この鳥の声を
よく聞くようになった.鳴くのは四声杜鹃
と同じような時間帯で日没後とか
日の出前とかが多い.
しかし,あるときこの鳥の鳴き声に
混ざって四声杜鹃も鳴いている
場合もあることがわかった.両方とも
姿はまったく見てないが,この鳥も
やはりカッコー(科/目?)なのだろうか.
しかし,さえずりナビには該当するものは
なさそうである.日本にはいない鳥なのだろうか.
3)これはどう見ても(聞いても?)金属の擦れる音かと
思ったが,鳥にも似たような高音の金属音を出す
ものが結構いることが「さえずりナビ」でわかった.
たとえは,カッコーの雛はかなり似た金属音を出す
聞こえるのはまさに深夜である.時間といい,聞こえる方向 からもどう見ても人間が出している音には思えない. これも5月段階では聞こえなった. セミでもないだろう.100%確実では ないだろうが,まず,鳥だと言って間違い ないだろう.